経験はプライスレス

こんにちわ。雪ん娘です。リニューアルです!日々色んな事がありますが経験はお金のかからない財産だと思います。だって経験は自分だけの物です。それを生かすも殺すも自分次第。そんな私の日々のつぶやきです。

永遠の「物語り」

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こんばんわ。雪ん娘です







今日は「物語り」です






ポッカリ忘れていた記憶と一緒に
思い出した物語り。






そして私を助けてくれた記憶でもあります







私と「彼」が
初めて会ったのは





彼が15才で私は29才の時でした






特に特別な出会いとかではなくて
オーストラリアに住んでいて
ただ単に「日本人だったから」
話すようになった。ただそれだけです






彼の見た目はめちゃくちゃかっこいい子で
爽やかなんだけど
どこか暗くて、儚くて
私は彼の出してるSOSに気付いてしまいました





とても不思議な関係が始まりました
最初は勿論、年齢の差があるので
心なんてお互いに開ける訳もなく




だけど少しづつ
色んな事を話すうちに
距離が近くなっていきました





彼は商社マンの父親の関係で
色んな外国を転々としてきた子で
「孤独」を感じてるみたいでした





仲良くなっても
「どうせまた別れる事になるんだから」って
彼の方から、まわりと距離を置いているように
見えました





私達は、約束もしてないのに
街で、図書館で、公園で
よく偶然会った




色んな事を話すうちに彼も
自分の心の中を話してくれるようになって




それで



学校から帰ってきたら真っ直ぐ
うちに来るようになって
「お腹すいたよー、何か食べさせて!」


そんな毎日になっていきました






周りが想像するような恋愛とか
そんなものは絡んでなくて
至って健全な交流でした





ところが
ある日噂を聞いてしまいました






「あいつ、子持ちの30女と不倫してるらしいぜ」






私は彼に言いました
「噂になってるの?それならもう
私のとこにはこない方がいいよ?」って。





彼は
「なんで?俺達別に何も悪いことは
してないよ?
言いたい奴には言わせておけばいいんだよ」



あまりにも彼が堂々としてるもんだから
「そか。そうだね。」って
私も納得させられてしまって。





私達はいつも一緒にいて
車の運転を教えたり
ピアノを教えてあげたり
息子交えて公園で遊んだり
海を見に行ったり、してました





しばらくの時がたち
彼があまりにも堂々としていたんでしょう





彼にも「友達」が出来て
私の家に友達も連れてくるようになりました
男の子も女の子も。





賑やかになって
みんなで海に行ったり
庭でBBQしたり
何よりその子達が私の息子と遊んでくれるので
私は



「ちょっと買い物行くから息子おねがーい」って
本当にあの子達には助けられてました





当時私は既に元主人とは別居していました
元主人がどうしても離婚届に印鑑を
押してくれなかったので
私も辛い時間軸の最中でしたが





その子達のおかげで私は笑っていました





その頃
私の弟がシドニーに転勤になり
引っ越してくる事になりました




私の住んでいた家は大きすぎて
手放さなければならなかったので
弟の家に一部屋借りる事にして私も
引っ越す事にしました





全くの偶然なんですけど
弟が選んできたマンションは
「彼」と同じマンションでした
「彼」は2階で私は4階。





今度は彼は学校から真っ直ぐ
家に帰ってくるようになりました





彼が帰ってくる時間になったら
私と息子はテラスに出て
コーヒーとジュースを飲んで
下を眺めるのが日課になりました





彼はいつも走って帰ってくる
下から上を向いて「ただいま!」って
それで、荷物を家において
すぐに私のところに「お腹すいたー!」って
やってくる




私はその時間が一番大好きな時間でした





彼のお母さんとも会って話して
彼のお母さんは


「あの子が明るくなったのは貴女の
存在のお陰だと思います。
母親の年齢でもなく、友達の年齢でもない
貴女から、息子は色んな事を吸収して
全部貴女の影響なんですよ。」と言われて




「ありがとうございます」と言われました




ずっと続けばいいなって思ってた日常でしたが
やがて終わりはくるんです。何事にも。






私の帰国が決まりました。
しかも1ヶ月後。





「彼」は18才になっていました。





彼に初めてデートに誘われました
映画を見に行きました
勿論息子も一緒にです





映画館の前の道路の信号待ちで
信号が点滅した時
彼は
「ほら、早く行くぞ。なにモタモタしてんだよ」
って私の手を握って
私達は自然に手を繋ぎました





ビックリしちゃって
子供だったのが
急に男の人になっちゃったみたいで
ちょっとドキドキしました





前を行く彼の背中が頼もしくて
私はもしかしたらその時に
彼は特別って思ったのかもしれなくて。





そしてまた次の休みは
彼が珍しく真面目な顔で
私の正面で、私の顔を見て、真っ直ぐな瞳で
「今日は泊まりたい」って




言ったんです




ドキドキしました。




だけど。
私は「Yes」と言わなかった。




私はまだ離婚していない。
だから彼を巻き込む訳にはいかないって
即座に思って、それで




「何言ってるの?
性少年は同年代の彼女を作りなさいよ(笑)」
って普通にいつも通り笑ってちゃかして
スルーしてしまいました




彼は「なんでだよ………」って小声で呟いて
喰い下がってはきませんでした




そしてまた何事もなく
またいつもの日常な毎日が戻って
私の帰国の前日。





みんながお別れパーティーをしてくれて
賑やかな夜を過ごしました





お開きになってみんな帰って行って
最後は、私と弟と「彼」が残りました





弟は自室に戻り
私と彼と息子がリビングに残って
「世話になったんだから、明日は空港まで
荷物持って送りなさいってお母さんに
言われてる」




「だから今夜は泊まる」って彼に言われました





私は「分かったよ」って言って
「じゃ、一緒に眠ろうか?」って
3人でベットに入りました





息子が寝てから、彼が腕枕をしてくれました





私は
「貴方が大人になったらメールで教えてね」
って言って
彼は「ふざけんなよ………」って
また小声で呟いて
私は彼の腕の中で寝たフリをしました





でも心の中はドキドキで。
心臓の音がどうか聞こえませんように!って
思ってました





空港にも見送りがたくさん来てくれてて
私はボロボロ泣いてました





出国口で1人1人とハグして
彼はやっぱり最後になって
彼ともハグして
彼は泣いてなかったから私は安心して
そして耳元で
「日本帰る時は電話する」って
言われました





私にとって彼は大切な存在でした
大切だったからこそ
彼を離婚劇に巻き込みたくなかった
彼の未来を守りたかった





だっていつの間にか彼は
大人に、少年から男の人になっていたから。




私が彼を大人にしちゃったんだろうか?





その後、彼とは日本で、シドニー
結構会う機会がありました




彼の父親の日本の家と、私の実家の家が
偶然にも近くて(笑)




彼にはメールで
「大人になったよ、俺」って
教えてもらってました
だから私は
「それで、どうだったん?性少年」って
返事したら
「こんなもんかーって思った」って
彼は言ってました(笑)





彼は大学に入り
日本にバイトに来た時も
「バイトの面接付き合ってよ」って
私は近くのカフェで待ってたりしました





リゾートバイトでスキー場に行って
帰ってきたら
「お土産買ってきたよ」って
また呼び出されて(笑)





初めて会った時にはどこか
儚げで暗い子だったのが
健康的に笑う子になった






私はその時はもう独身に戻ってはいたけど
彼は彼の世界をこれから作っていくだろうって
私は思って
私達の関係をこれ以上進める事は
しませんでした






彼が24才の年まで約10年
その不思議な関係は続きました






そして色々あって
私は自分の電話番号も変えられて
彼の電話番号も無くなってしまって………





もう連絡がつかない状態になりました






それでも今もなお
彼を思い出すと心があったかくなります





2度と会えない子だろうけど
この地球上のどこかで
元気に。
幸せに。
やっててくれたらいいなって
思い出します





その彼から貰った気持ちや
私の彼を大切に思う気持ちが
忘れていた記憶が戻った時に
一緒についてきて
私は救われたのです





人を大切に思う気持ちは
けして色褪せる事なく
心を豊かにしてくれる事を
私は14才も年下の彼から学びました





そして不思議なんですが
今また、似たような壊したくない
大切な気持ちが
私の中にあります





永遠に変わらない物。
あったかくなる物。





その正体はまだわからないんですけど。





その人が笑うと
「あ、笑った!」って
何故か私が嬉しくなるのです(笑)







物語りはこれで終わりです





なんで今日これを書いたかわかりませんw





だけど
ここ最近、心は曇りがちでしたが
今はとてもあったかくてクリアになっています






それでは今日は
この辺で(笑)